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【人生の独立記念日】(2024.3)

3月26日のバングラデシュ独立記念日に、国家試験を受け終えた6人の男の子の卒業式がエクマットラアカデミーで行われました
アカデミーでは、中学校を卒業するまでの子どもたちが生活しています。
中学校卒業試験を受けた後は、そのまま高等学校へ進学する子、職業トレーニングを受ける子、仕事を始める子、とそれぞれの進路に沿って道が分かれていきます。
高等学校に進む子は、以前の投稿でもご紹介したオントルやモニルのようにダッカでの寮暮らしとなりますし、仕事を始める子はその地域で家を借りて生活を始めることになります。
どちらにせよ、アカデミーからは卒業し、新しい自分だけの生活が始まるのです。
卒業をするラキブ、アルジャリフ、リアド、ドゥルジョイ、リドイ、ハサンは、感慨深そうに卒業証書を受け取った後、それぞれ今の想いを語ってくれました。
「卒業式の今日、弟たちに僕から心からのお願いがある。
沢山の規則や先生たちの指導に嫌気がさすこともあるだろう。
逃げ出したいと思うこともあるだろう
でも、どうか先生たちの言うことを聞いてほしい。
全て、僕たちのために言ってくれた言葉だったというのが今は分かるから。
僕たちはこのアカデミーで過ごした日々を絶対に忘れない。
ここが僕たちの家です。」
という卒業生代表のラキブのスピーチには、卒業生たちも私たちも、皆で涙しました。
集団生活の中で、大変なことも沢山あったと思います。
規則が嫌になって逃げだしたくなったこともあったと思います
実際に卒業生の中にも自由を求めてアカデミーから飛び出した子もいました。
外の世界を見て、また戻ってきて、そこから努力をしたから彼らの今があります。
この日のために弟たちが徹夜で頑張って作った寄せ書きを、卒業生のお兄ちゃんたちはとても喜んでいました。
「辛い時にこれを見て頑張るね!」と。
これからは彼らが憧れた自由な世界。
しかし、そこに責任も伴います。
そのことを胸に、彼らには自分らしく羽ばたいてほしいと思います。
バングラデシュの独立記念日は、彼らの人生にとっても忘れられない独立の記念日となりました。